古文書をもとに、八朔祭の古式をみてみましょう。
8月1日(旧暦)
-真夜中-
昔の八朔祭は、真夜中から始まりました。丑の刻(午前2時頃)になると、惣行事(そうぎょうじ)が太鼓を打ち鳴らし、各町を回って歩きます。これを一番太鼓といいます。
その後しばらくして二番太鼓が打ち鳴らされます。当時の若者たちは楽しみで眠れなかったことでしょう。
-夜明け-
夜明けを迎える頃、三番太鼓が鳴ります。このとき、惣行事は「お仕度~、お仕度~!」と大声で知らせて歩きます。この合図とともに各町とも家を飛び出し、支度を整え、屋台などとともに四日市場の生出神社へ向かいます。
-朝-
神社で一通りの神事を行います。滞りなく終了すると、大手通の御旅所(おたびしょ:今も山梨県民信用組合都留支店前に御旅所が設けられています)に向かって行列が始まります。
-行列開始-
先頭は、榊太鼓(さかきだいこ)が先触れを行います。出発の合図は鉄砲です。
「下にぃ~、下にぃ!」
いよいよ行列が出発です。当時はいくらお祭の中の行列だとしても、高いところから眺めるなどといった無礼なことはできませんでした。行列の妨げになるものは、切り落とされてしまった・・・といいます。